産業用仕様のスイッチングハブとは (民生用・OA用との違い)
目次
工場の制御盤内は温度が高い場合が多い
空調の効いた場所で機器が稼働していることもあるかもしれませんが、
通常、制御盤は蓋を閉めて動作しています。
状況により、空気の循環用ファンや盤クーラーを装備する場合もあります。
小型の制御盤ではエアフローが無いこともしばしばあります。

工場には動力用ケーブル、インバータ・サーボ、
溶接ロボットなどのノイズ源が存在する
一般に、工場の設備などには弱電信号(センサ、LAN)の他に、モータ用の消費電力の大きい動力配線が混在しています。
DC~数GHzの周波数帯にノイズ出ていると考えられます。
LANでは2Vほどの小さな振幅を使って通信を行っており、強力なノイズが入った瞬間にエラーが発生するかもしれません。

民生仕様品は価格が魅力。しかしながら・・・

- 顧客の最終製品仕様に影響したり、図面を変える必要が発生する
- 内部で使用している部品のライフサイクルに応じて、製品自体もモデルチェンジしてしまう
- 生産終了した後に、同じ仕様のものが無い可能性がある
- EMI(発生する量が十分低いかどうか)のみ評価して製品化が行われている
- 家庭内で使用する機器のため人体への影響が重要視され、
EMI(Electro Magnetic Interference、電磁気の妨害、電磁障害)、例えばVCCIについて評価している
- 家庭内で使用する機器のため人体への影響が重要視され、
- 動作温度範囲は、0~40度が多い
- 内部に使用している部品も高温側に弱い懸念がある
市販の安価なHUBを使用して問題が起きたら交換、という考え方もありますが、
たびたび設備が停止してしまうと間接的な損失が無視できなくなります。
それならば、OA用の製品でも良いのでは・・・

- OA用仕様は多数ポートをサポートするために高収容密度でファンがある
- ユーザにより交換可能な構造でない場合が多い (※ポートが少ない場合にはファンレス)
- 小径のファンが搭載されていることが多く、回転数が高いためか故障がありえる
- そのまま制御盤に取り付けることはできない
- 19インチラック取り付け
- 電源ユニットがAC100V入力
- 動作温度範囲は、0~50度が多い
産業用仕様は何が違うのか
大きく分けて、耐ノイズ性能、温度範囲、振動試験、各種認証があります。
- 厳しいノイズ環境下、EMS(Electro Magnetic Susceptibility、電磁感受性)について
IEC/EN 61000-4試験条件の電磁波を受けても動作し続けるかを確認

- 温度範囲が広い製品をラインアップ (例:-40~75度)


- 振動・衝撃についても確認

- 産業用ならではの機能
- DINレール取り付けで制御盤にそのまま実装できる
- 制御盤内にあるDC24Vで動作する
- UTPケーブルの他、STPケーブルを利用し耐ノイズ性能向上
- 各種認証 ※機種によって取得内容は異なります。
- CE(ヨーロッパ)、UL(北米)、UKCA(イギリス)、KC(韓国): 海外へ輸出ができる
- IECEx、ATEX、UL-Ex: 防爆
- DNV-GL、NK: 国際船級協会
- CC-link IE field、CC-link IE TSN: CLPA推奨品
- 耐環境IP67仕様、基板コーティングバージョンなども選択できる


終わりに
いかがでしたでしょうか。
あくまでも現場の状況に応じて重要なポイントはそれぞれ異なりますが、
民生・OA・産業仕様の比較を簡単に行ってみました。
制御盤があるような環境では、産業用仕様のほうがメリットが多いのではないかと思います。
フエニックスコンタクトでは、イーサネット用スイッチングハブ(HUB)、無線LAN、IoT/M2Mルータや
ネットワークセキュリティ機器についても、産業用仕様の製品を取り揃えております。

以上です。