3相および単相モータをセンサレスで停止監視 セーフティリレーユニット PSR-MM25 のご紹介
セーフティリレーユニット PSR-MM25 は、センサレスで停止を検知します。本製品の特長は、次の通りです。
- センサレスで機械のゼロ速度監視
- ゼロスピードの検出は、モータ巻線に誘起される逆起電力(e.m.f. : Electromotive Force)を評価
- スイッチングデバイスは、安全に配慮した方法で回路を遮断
- 適用可能なモータ: 単相ACモータ、3相交流モータ、DCモータ、周波数インバータで速度制御されたモータ
- 全幅 12.5mm の狭小サイズ
- Cat.EN ISO 13849-1 に準拠した Cat.4/PL e 、および EN 62061 に準拠した SIL 3 まで適合可能
本内容は、英文製品データシートを元に作成した、日本語版の簡易説明資料です。記述の間違いについては、免責とさせていただきます。詳細は、英文製品データシートを参照お願いいたします。
製品の概要
- セーフティリレーユニットは、幅12.5mmのME-MAXハウジングとCOMBICONプラグイン接続端子台で構成されています
- セーフティリレーユニットには、次の2種類の端子台バージョンがあります
- COMBICON ねじ端子台 PSR-MM25-…-SC(2702355)
- (幅 x 高 x 奥 : 12.5 x 112.2 x 114.5 mm)
- COMBICON Push-in端子台 PSR-MM25-…-SP(2702356)
- (幅 x 高 x 奥 : 12.5 x 116.6 x 114.5 mm)
- COMBICON ねじ端子台 PSR-MM25-…-SC(2702355)
- 接続の割り当て 端子台の接続割当に関する情報は、セーフティリレーユニットの前面に記載されています
制御ブロック
セーフティリレーユニットの入出力は、次の通りです。
- A1: 24V DC電源
- A2: GND
- L1/L2/L3: 測定入力
- MO: 補助出力(PNP)
- FO: エラー出力(PNP)
- 13/14: 安全出力(N/O 1点)
動作中は、測定入力 L1 ~ L3 がモーター巻線に永続的に接続されていることを確認してください。また、デジタル信号出力 MO および FO は安全出力ではありません。これらの出力は、ステータスを送信するためにのみ使用してください。
機能説明
セーフティリレーユニット PSR-MM25 の機能について説明します
- モータ巻線から発生する残留電圧(測定入力 L1,L2,L3)を測定し,ゼロスピードに設定された閾値を基に評価します
- 15段階で設定可能な閾値は、下限値(Uon)と上限値(Uoff)で構成されています
- 遅延時間(td)を15段階で設定できます(Min:0.5秒、Max:20秒)
- 残留電圧が、閾値(Uon)を下回ると、安全出力(13/14)は、設定された遅延時間(td)が経過した後、閉じます
- 残留電圧が、モータのスイッチオンによって、閾値(Uff)を超えて上昇した場合、安全出力(13/14)は開きます
パラメータ設定について、以下の項目について説明します。
①パラメータ設定前の確認、設定状態の確認
②閾値の設定
③遅延時間の設定
①パラメータ設定前の確認、設定状態の確認
パラメータ設定前の確認項目は、次の通りです。
- マシンの危険区域には誰もいない
- セーフティリレーユニットは仕様に基づき接続され,測定入力 (L1,L2,L3)は監視対象モータに常時接続される
- モニターしているモーターは停止している
- セーフティリレーユニット(A1/A2)の電源がONになっている
- セルフテストはエラーなく終了し、PWR LEDは緑色に点灯している
②閾値の設定
- 全てのLEDが 赤点滅 するまで、SETボタンを 約3秒 押します
- ボタンを離すと、設定したパラメータレベルに応じてLEDが点滅します
- 閾値が設定されていることを確認してください(デフォルト:80mV)
- SETボタンを短く押すことで、パラメータのレベルを変更することができます
- SETボタンを 約2秒 押すと、設定したパラメーターレベルが保存され、セットアップモードを終了します
③遅延時間の設定
事前にモータ起動・停止させて、停止操作後に完全に停止するまでの時間を計測します。
- モーターのスイッチを入れます
- モーターのスイッチを切ります
- 実際にモーターの回転を落とすのに必要な時間(遅延時間)を見極めます
遅延時間を設定します。
- 全てのLEDが 緑点滅 するまで、SETボタンを 約6秒 押します
- ボタンを離すと、設定したパラメータレベルに応じてLEDが点滅します
- 閾値が設定されていることを確認してください
- SETボタンを短く押すことで、パラメータのレベルを変更することができます
- SETボタンを 約2秒 押すと、設定したパラメーターレベルが保存され、セットアップモードを終了します
使用例
PSR-MM25 の使用例をご紹介します。
①3相モータへの適用例
②単相モータへの適用例
①3相モータへの適用例
- 適用例: ガードロック付きインターロック装置
- セーフティ機器
- PSR-MM25: ゼロ速度モニタリング、制御/解除ガードロック
- PSR-MC30: セーフティドアモニタリング
- Cat.3/PL d (EN ISO 13849-1)、SIL 2(EN 62061)まで対応可能
②単相モータへの適用例
- 適用例: ガードロック付きインターロック装置
- 単相モータとは L1/L2 に接続し、L3 には L1 をブリッジ接続します
- セーフティ機器
- PSR-MM25: ゼロ速度モニタリング、制御/解除ガードロック
- PSR-MC30: セーフティドアモニタリング
- Cat.1/PL c (EN ISO 13849-1)、SIL 1(EN 62061)まで対応可能
まとめ
センサレスで停止を検知する セーフティリレーユニット PSR-MM25 について概要をご紹介しました。詳細仕様については、弊社の製品ホームページ(ねじ端子台 PPSR-MM25-…-SC(2702355)、Push-in端子台 PSR-MM25-…-SP(2702356))より英文詳細マニュアル(ダウンロード > アニュアル)を参照してください。