産業用コンパクトボックス型PC VL3 UPC

フエニックス・コンタクトの産業用コンパクトボックス型PC VL3 UPCの紹介です。

コンパクトな産業用ボックス型PC VL3 UPCは、オートメーションからエッジ・フォグコンピューティング、分散データ収集といった IIoT アプリケーションなど、幅広い用途で活用いただけます。

特長① コンパクトな筐体&高い信頼性

10cm角x高さ5cmの超コンパクトな筐体で、限られたスペースにもフィット。
ファンレス構造&SSD ストレージ採用による高い信頼性を実現します。
保護等級:IP30
使用可能温度帯:-20~60°C(注:0.5m/Secの気流が必要)
保管・輸送時温度帯:-40~70°C

特長② 取付け方法

産業用ボックス型PCならではの取付け方法。
VL3 UPC(標準品)はDINレール取付け・ウォールマウントのいずれかを選択可能です。
VL3 UPC 1110・VL3 UPC 1320・VL3 UPC 2430(構成固定品)はDINレール取付けのみの設定です。

VL3 UPC(標準品)はCPU、メモリ、ストレージ、オプション等の構成をお客様が選択可能です。
VL3 UPC 1110VL3 UPC 1320VL3 UPC 2430は構成固定のため部品やオプションの選択は出来ません。

VL3 UPCにはアクセサリとしてウォールマウントキット・DINレールマウントアダプタが用意されています。

VL3 UPC WALL MOUNT KIT – 取付けキット 1452685
UTA 107/30(汎用DINレールアダプタ) – 取付けアダプタ 2320089

これらのアクセサリを使用する事で、VL3 UPCご購入後にマウント方法の変更も可能です。

特長③ x6000シリーズ Intel® Atom® プロセッサ

Intel® Atom® x6000E シリーズCPU(x6211E / x6413E)を採用。

Intel Atom® x6000E シリーズ:
Intelが次世代のエッジ向け IoT デバイスに対応出来るように開発した第6世代AtomシリーズCPU。
開発コード名:Elkhart Lake
グラフィック:インテル® UHD グラフィックス
発売開始:2021年Q1(第 11 世代インテル® Core™プロセッサーと同時期)

グラフィック性能を含むパフォーマンスが飛躍的に向上しています。

機種名CPUPassmark
Average CPU Mark
CPU発売時期
VL3 UPC (Atom® x6211E)Atom® x6211E1833Q1’21
VL3 UPC (Atom® x6413E)Atom® x6413E3864Q1’21
BL2 BPC 1501Celeron® N33501107Q3’16
BL2 BPC 1541Atom® E39401973Q4’16
VL2 BPC 7000Core™ i5-4300U2493Q3’13
VL2 BPC 9000Core™ i7-6822EQ5241Q4’15
VL3 BPC (Celeron® 6305E)Celeron® 6305E1981Q1’21
VL3 BPC (Core™ i3-1115G4E)Core™ i3-1115G4E5912Q1’21

弊社産業用PCをリストアップし、PassmarkのCPU Mark値を調べてみました。
ベンチマーク値ですのであくまでも参考ではありますが、VL3 UPCで使用しているAtom® x6413Eは旧世代のCore i5とi7の間。同世代のCeleronより高性能というスコアになっています。

CPUは2種類から選択可能です。
Intel® Atom® x6211E 1.3GHz / 3.0GHz(2 core, Ave. TDP 6W)
Intel® Atom® x6413E 1.5GHz / 3.0GHz(4 core, Ave. TDP 9W)

CPUとRAM(メモリ)およびストレージの構成は以下のようになっています。
Atom® x6211E:RAM2GB/ストレージ30GBまたはRAM8G/ストレージ60GB
Atom® x6413E:RAM16G/ストレージ120GB
注:RAM2GBモデルの場合、OS(Windows)の選択は出来ません。

特長④ 豊富なインターフェース

標準搭載インターフェースに加え、シリアル通信ポート、イーサネットポート、無線 LAN 、 4G/LTEモデムといったオプションが選択可能です。

標準インターフェース

USB2 x USB 3.1
イーサネットインタフェース2x 10/100/1000 Mbps, RJ45 i225-IT
モニター接続1 x DisplayPort(DP++)

オプション(OS・TPM・WLAN・シリアル通信ポート・増設ストレージ・4G/LTEモデム)は次項で紹介します。

オプション詳細

VL3 UPCのオプションを紹介します。

OS

Windows10 IoT Enterprise LTSC 2021が選択可能です。
OS無しの場合、お客様ご自身で任意のOSをご用意下さい。

Windows10 IoT Enterprise 2021 LTSC用のドライバは製品ページよりダウンロード可能です。

LTSCとは:
LTSC(Long-Term Servicing Channel)とは、マイクロソフト社が特定用途(POS端末や医療機器・制御機器等)向けに提供しているバージョンです。OSの自動更新は行われず、Windows10 IoT Enterprise LTSC向けにはリリース後約10年の長期サポートが提供されます。
Windows10 IoT Enterprise LTSC 2021のサポート終了は、2032年1月13日に設定されています。

Windows OS有りの弊社産業用PCをご購入戴いた場合、ストレージを出荷状態に戻して戴く事が可能です。詳細については以下の記事をご参照下さい。
「産業用PC OSリカバリーメディア作成 | Automation Tips | Phoenix Contact (phoenix-contact.jp)」
「リカバリーUSBメディアを使用したOSリカバリー手順 | Automation Tips | Phoenix Contact (phoenix-contact.jp)」

TPM2.0モジュール

TPM2.0モジュール搭載可。Windows 11に対応可能。

TPMとは:
TPM(Trusted Platform Module)は、PC等のデバイス上でパスワードや暗号化キー、セキュリティ証明書といった様々なセキュリティ機能を実現するためのモジュールです。TPMのバージョンには1.2と2.0があり、Windows11ではTPM2.0が必須とされています。

WLAN(802.11 a/b/g/n/AC)

本オプションを選択すると、製品にWLAN用アンテナが同梱されます。
本体側面にあるアンテナ取付け口に取り付けます。

無線モジュール:ENLI ENL-Q6174AH(QCNFA324)
認証番号(技適):020-190195

シリアル通信ポート(2x RS-232/422/485)

オプションの D-SUB 9 COM ポートは、RS-232、RS-422、RS-485 をサポートします。
デフォルトの設定はRS-232 で、 設定の変更はBIOS(UEFI)セットアップにて行います。

増設ストレージ

60GB / 120GB / 240GB / 480GBのストレージ(SSD)を追加出来ます。
本オプションを選択すると、PC本体の下に拡張ボックスが装着されます。

増設LANポート

2個のイーサネットポート(2x 10/100/1000 Mbps, RJ45 i225-IT)を増設出来ます。
本オプションを選択すると、PC本体の下に拡張ボックスが装着されます。

増設LANポートは、増設ストレージと同時に選択いただけます。
本オプションを選択した場合、4G/LTEモデムは選択出来ません

4G/LTEモデム

本オプションを選択すると、PC本体の下に拡張ボックスが装着されます。
製品には4G/LTE用アンテナが同梱されます。
拡張ボックス側面にあるアンテナ取付け口に取り付けます。

無線モジュール:Telit LN920A6-WW
認証番号(技適):003-210369

4G/LTEモデムは、増設ストレージと同時に選択いただけます。
本オプションを選択した場合、増設LANポートは選択出来ません

製品の仕様やドキュメント等のダウンロードは、以下の製品ページでご案内しています。
VL3 UPC – ボックス型PC – 1459506 | Phoenix Contact
VL3 UPC 1110 – ボックス型PC – 1433148 | Phoenix Contact
VL3 UPC 1320 – ボックス型PC – 1433147 | Phoenix Contact
VL3 UPC 2430 – ボックス型PC – 1433152 | Phoenix Contact

製品カタログ:
カタログダウンロード オートメーション・ネットワーク・セーフティ機器 | Phoenix Contact
産業用ボックス型PC – VL3 UPCシリーズ

以上です


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