I/O通信を簡単に無線化【Radioline】 ~シリアル通信 具体例~

Radiolineでシリアル通信って、どんな感じなんだろう?

こんな感じに使えますよ!
Radioline、簡単そうでしょ?

RadiolineでのI/O通信について。前回の紹介記事はこちらです。

Radiolineでのシリアル通信の無線化

 Radiolineでは、シリアル通信の代表格であるRS-232もしくはRS-485を、通信プロトコルに関係なく無線化することができます。
 通常のRS-232では最大15m程度までしか通信距離を延ばすことができませんが、Radiolineを使えば電波の届く範囲まで通信距離を延ばすことができます。
 またRS-485ではシールドツイストペアケーブルを何百mも敷設する必要がありますが、Radiolineでは無線で通信を行うので高価なケーブル敷設の必要がありません

RS-232とRS-485は排他利用となり、同時に使用することができません。

Radiolineでシリアル通信を行う場合、同時にI/O通信をすることはできません。

シリアル通信に必要なもの

 RadiolineでのI/O通信は無線モジュールの他に用途に応じたI/Oモジュールが必要ですが、シリアル通信の場合は、無線モジュールのみで通信することができます。

 シリアル通信を行うのにいくつか設定が必要になります。その設定には、設定ツールと専用USBケーブルが必要です。

設定ツール(PSI-CONF)は無料ダウンロードできます。
こちらから「ダウンロード」⇒「ソフトウェア」と進み、PSI-CONFをダウンロードしてください。

専用USBケーブル(RAD-CABLE-USB【2903447】)は別途購入ください。
製品サイトはこちら

RS-232の場合

 RS-232の場合は1:1のシリアル通信の無線化です。

 RS-232を無線化する場合は、以下のように接続します。

 図の11のコネクタに“5.1”“5.2”“5.3”の端子があります。
  ・5.1⇒RX(受信)
  ・5.2⇒TX(送信)
  ・5.3⇒GND
 この3点を無線通信させたい機器と接続してください。

RS-232の配線長は15mまでとしてください。

RadiolineはDTE(Data Terminal Equipment)です。
PLCのようなDCE(Data Communication Equipment)と接続するには、ストレート接続(RXとRX、TXとTX)をしてください。
PCのようなDTEと接続する場合は、クロス接続(RXとTX、TXとRX)をしてください。

RS-485の場合

 RS-485の場合は1:1のみならず、1:Nのシリアル通信の無線化も可能です。
 1:Nの場合は次のようにシリアルデータがやり取りされます。

 マスター側のRadiolineへシリアルデータが入力された場合は、接続されている全てのスレーブ側のRadiolineから同じシリアルデータが出力されます。(左図のイメージ)
 一方で、あるスレーブ側のRadiolineへシリアルデータが入力された場合は、マスター側のRadiolineのみでしかシリアルデータは出力されません。(右図のイメージ)

 RS-485を無線化する場合は、以下のように接続します。

 図の10のコネクタに“4.1”“4.2”の端子があります。
  ・4.1⇒D(A)(ー側)
  ・4.2⇒D(B)(+側)
 この2点を無線通信させたい機器と接続してください。

RS-485の配線長は1200mまでとしてください。

RS-485では終端抵抗を適切に設定する必要があります。
Radiolineには終端抵抗が内蔵されていますので、必要に応じて図のディップスイッチを以下のように設定してください。
 ・Radiolineが末端のデバイスの時⇒1、2共にON
 ・Radiolineが中間のデバイスの時⇒1、2共にOFF

まとめ

 今回はシリアル通信の無線化について御紹介しました。
 設定ツール(PSI-CONF)については、別の機会に詳しく御紹介します。

 今回は以上です。お読み頂きありがとうございました。

次回はRadiolineのラインナップ紹介、及び製品選定をお伝えします。

 Radiolineをはじめとするワイヤレス機器の日本語カタログは、下のボタンからダウンロードできます。

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